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神経内科

高齢者がよく生きるためのQ&A

どんな人が認知症になるのですか?

いわゆるボケ:痴呆を、認知症と言います。認知症には血管性とアルツハイマー型があります。
血管性認知症の症状は注意の障害や失行(ジャンケンでチョキが上手くできない、マッチを渡しても使い方が分からない、模写ができない、服を着ることができない、など)といった、右半球の症状や失語症など左半球の症状など、血管支配領域で説明できるのに対し、アルツハイマー型では記憶障害のような両側性の症状が全面にでてきます。

画像上は血管型の場合は明かですが、アルツハイマー型の場合はでません。特殊な検査法、つまりMRI矢状断で海馬、扁桃体、帯状回の萎縮がアルツハイマー型でみられるという報告はありますが。

血管型は血管が細くなったり詰まったりして血流が落ちて認知症になり、アルツハイマー型は脳血管障害ではなくて、血管から神経細胞までの糖などエネルギーの輸送過程に障害がおこっていると考えられています。実際のところは、血管型とアルツハイマー型が混在していると思います。どちらも加齢によって起こります。ですから年をとると呆けるのは必然です。年をとらない人はいませんから。

「どんな人が認知症になるのか?」という質問に対しては、「全ての人」と答えざるを得ません。
オーストラリアのAPECの会場でブッシュ大統領は「オーストラリア」というところを「オーストリア」、「APEC」を「OPEC」と言い誤り、最後に出口も間違えてしまいました。これは冗談でなければ認知症の始まりかもしれません。
遺伝的にアミロイドβが沈着して、アルツハイマー型認知症になると言われています。
アルツハイマー型認知症の神経病理学的所見は、細胞外のアミロイドβ蛋白の沈着である老人斑、過剰にリン酸化されて溶けてなくなったタウ蛋白から構成される神経原繊維変化、神経細胞やシナプスの脱落であります。

メタボリックシンドロームの指標認知症と診断されている患者さんの中で、手術で認知症が治る病気があります。正常圧水頭症です。脳脊髄液の吸収が遅れて脳室が大きくなり、前頭葉や基底核への神経路が押されて歩きにくい、記憶力や見当識が落ちる、尿失禁をきたすようになります。CTスキャンですぐ判ります。

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